Rynten ゲスト #452 PANTAさん pt.1

東京も梅雨の足音が聞こえ始めてきました。いかがおすごしでしょうか?

僕自身、あまりテレビを観る方ではありませんが、ニュース番組はよく観ます。最近の話ですが、よく耳にする、目にするのは「先ほど〇〇とお伝えしましたが、〇〇の間違いでした。お詫びして訂正します。」あるいはテロップで「〇〇という文字が間違っておりました。正しくは〇〇です。」とやたらと多い様な気がします。もちろん、そういった事は昔からありましたね。子供ごごろにそういった画面が流れてきたのを覚えています。しかし、こんなに頻繁だったかな、というくらい多いです。

僕に言わせると、スタッフの方はもう少ししっかりした方がいいのではないかな?という気がします。チェックのゲートをもう一つ二つ増やすとか。何か方法はあるのではないでしょうか?まあ、人間のやる事ですから全く無くす事は無理かもしれませんが。

お便りをご紹介します。
・TAKさんから先月、ポール・マッカトニーの来日公演についてのコメントです。
『50年前の楽曲を同じキー同じアレンジで本人の肉声で聴ける、これが素晴らしい。中学高校時代に熱狂した曲たち、それを生で聴く事ができる。限界もあると思いますが、少しでも頑張って欲しい。』
・また、僕のアレンジに対するメッセージも頂きました。
『原曲のエッセンスを非常に大事にされます。弾いて観たいと感じるのもそこに惹かれるからです。』
・さて、ビートルズ…『日本人なので詩の世界よりメロディーに惹かれる。コード進行、アレンジ、ポールならばベースライン。全てが揃って聴いていて感動になるんだな。』

■Ryntenゲスト《PANTAさん

今週と来週は、ロックバンド《頭脳警察》から《PANTAさん》をお迎えてしての放送です。もちろん、お名前は以前から存じておりましたが、お会いしたのは初めて。とても紳士な方、という印象を受けました。
アルバム《PANTAX WOLD》から《マーラーズ・パーラー》を聴きながら。

倫『ようこそおいで下さいました!PANTAさんと言えば伝説の方。この曲はソロになってからの?』
P『’75年に頭脳警察を解散
し’76年に出したアルバム。「今まで出来なかったことをやろう。」と、バラードとかを中心に創りたかった。でも世の中見渡したら“やわな音楽”ばっかり。「俺がギャーギャー言わなきゃいけない!」と出したアルバムです。』
倫『「ぎゃーぎゃー言わなきゃ…」とは言っても、頭脳警察はもっと凄かった!とのイメージもあるし、日本のロックの曙、草創期を支えてきたグループ。実際、どんなメンバー構成だったんですか?』
P『最初は6人の男女混成。ひとり消えふたり消え4人に。でもその後、メンバーでトラブルが起こり、ボーカルの自分とドラムのトシしか残らなかった。そして自分のギターとボンゴの2人編成に。〝ティラノ・ザウルス〟の〝マーク・ボラン〟という人がいて「あんなのをやってもいいよね。」と新しくメンバーを探す、という発想にならなかった。』

〝ティラノ・ザウルス〟は一世を風靡したTREXの前進です。

倫『影響を受けた海外のアーティストは?』
P『ニューヨークの“グリニッジ・ビレッジ”に《吠える》という詩文を書いた《アレン・ギンズバーグ》という象徴的な人を中心に“ビートニク詩人”たちが集まっていた。その中の新人たちが楽器を持ってグループを結成した《FUGS》が大好きだった。後に《マザーズ・オブ・インベンション》という《フランク・ザッパ》のグループを知り「FUGSに似てる!」と好きになりました。』

その後フランク・ザッパは〝Who Are The Brain
Police?〟(邦題「僕は誰だ?」)という曲リリース。それを直訳し“頭脳警察”になったんだそうです。
アレン・ギンズバーグ参照文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/アレン・ギンズバーグ
FUGS参照文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/ファッグス
フランク・ザッパ参照文献:https://ja.wikipedia.org/wiki/フランク・ザッパ

今日の1曲目は〝ヘルマン・ヘッセ〟の詩に曲をつけたと言う《さよなら世界夫人よ》。

この楽曲を創った背景を語ってくれました。

P『17歳の時、本屋で〝リルケ〟〝ハイネ〟〝ゲーテ〟が並ぶ中、手に取った本をめくった時、この詩に出会い「こんな世界があるんだ!」と衝撃を受けました。著作権という概念もなく早速曲をつけ、3番も勝手に創り直して自分の言葉で歌ってました。’69年頭脳警察を結成し72年にセカンドアルバムに収録。しかしヘルマンヘッセの詩という理由で、著作権協会から申請を拒否し続けられました。ところが先日「ヘルマン・ヘッセの権利が切れたので申請して下さい。」と連絡があり、発売1
ヶ月で発売禁止になったセカンドアルバムが〝ビンテージロックシリーズ〟という形で再発。やっと世に認知されました。』
倫『放送禁止とか発売禁止…。』
P『放送でかけて頂けると本当に嬉しい。ライブではずっと歌い続けていてましたが、頭脳警察結成後、’72年にファーストアルバムをライブレコーディング。案の定、プレス前に発売禁止勧告が出て、急遽スタジオ録音したセカンドアルバムも発売1ヶ月で「大至急回収せよ!」と。2枚続けて発売禁止となりました。』

倫『当時そんな事があったから、グループ自体が伝説となったんですよね。』
P『発売禁止になった時、新聞社が一面に特集を組んでくれ、色んな方からコメントもありました。〝寺山修司さん〟は「音楽の中の事件は音楽の中で取り締まればいい!」と、本当に有り難かったです。それからは放送禁止用語など気を配り「その中で何が出来るか?」と考える様になりました。』

その後、サードアルバムが初めて世に出た訳ですが、事前にレコード委員会に「自分が見ても酷いな。」という歌詞を送り、それが戻って来てからオリジナルの詩を返送する。そうする事によって、通ったんだとか。

話題に上ってる頭脳警察セカンド。セカンドとは言え実質上、頭脳警察が世に紹介される先駆けとなったアルバムです。

今日の2曲目は、そのアルバムから《振り返ってみたら》。

倫『僕がこの曲を聴かせてもらった時、“毛色が違う”“コードも他の歌とは違う”。ギターもちょっとジョージハリスンを彷彿させるなあ、と。』
P『「頭脳警察のイメージとは違う。」と言われますが、大好きな歌で今でも一人で歌っています。〝メージャー7〟を使う事は、頭脳警察の時とは違いました。後の〝PANTA
& HAL〟時代に、冗談で「メジャー7禁止令」と言ってました。』

来週もお越しいただきます。

【PANTAスケジュール】
・6月4日渋谷「SIFTY」
・6月22日大阪高槻「Music Square 1624 TENJIN」
・6月23日名古屋「TOKUZO」
・6月24日東京下北沢「風知空知」
・6月25日東京目黒「アピア40」
・7月2日浜松駅前
・7月9日横浜「ロッキーシティー」

PANTAHP:http://www.brain-police.com

■Ryntenダイアリ
【中国ツアー@上海】

ツアー前日、上海に上陸。夕食は〝フージョン料理〟なるもの。「どんな料理?」と尋ねたら「香港と上海の料理のコラボです」とのこと。
美味しかったですよ~。

【セミナー開催@上海】

急遽決まった、今回のツアー最終日でもある上海の主催者、楽器店を経営する〝RUCIさん〟のお店でのセミナー。

集まってくれたみなさんは、フィンガーピッキングをされていて、CDを出されている方も。
グループレッスン特有の僕の講義は、基礎レッスン。キーを変えたドレミやハノン。また、アドリブの作り方など。みなさん、真剣な眼差しでしたねえ。
夜には、上海の湾岸=外灘を散歩。観光客でごった返してました。

翌日は、上海でギターをデザインしている〝セブンさん〟と会食。野菜だけのレストランです。どれも見事でした。

写真は、鶏をかたどったもの。もちろん野菜で作られています。鶏肉を食べてる様な感触でした。どれも見事でしたねえ。

食後の後は、バーで乾杯。上海に活動拠点を移したギターリスト〝GINさん〟も駆けつけてくれました。

【セミナー@長沙】

早朝に上海を出発。迎えてくれた、主催者の〝ジョンさん〟と〝朝さん(ちょう)〟一行が迎えに来てくれました。5年ぶりでしたが、暖かく迎えてくれました。で、早速昼食。長沙は内陸のためか?やや辛い料理が多かったですね。でも味付けは美味しいです。

主催の一人、ギターショップを経営されているジョンさんのお店でのセミナーが急遽決まり…ここでも関わらずたくさんの人たちが集まってくれました。メインは「質問コーナー」。相変わらず貪欲です。質問が矢継ぎ早に…。貪欲さに頭が下がるばかりです。

【ライブ@長沙・芸術学院ホール】
今回、中国に入ってからの初ライブ。

たくさんの人たちが来てくれました。3年前、僕の曲でダンスを踊ってくれた〝片片(ぺんぺん)〟も来てくれて…急遽、《大地の輝》でジョイント。楽しかった!

閉館前に全員で記念撮影。

終演後は、ライブ会場とお店は道路を挟んだ向かい側にある、もう一人の主催者でもあり、同じく楽器店を経営している〝朝さん〟のお店でCDの販売とサイン会。終了後に、5年前にスタッフで奮闘してくれた〝さん〟が僕の曲を弾いてくれました。思わず、お店のウクレレでセッション。

で、お店のマスコットでもある《モンモン(雄犬)》とツーショット(笑)。

全て終了した後は、エビとカニのお店で乾杯!みんなで記念撮影。

夜は更けていくのでした(笑)。

【福州へ】

〝長沙〟スタッフと昼食を共にし、空港へ。次は〝福州市〟です。初めてお邪魔しました。
とてもおっとりとした静かな街です。
早速、主催者である音楽学校〝〟を経営する〝李(リー)さん〟と合流。福州の料理を頂いた後、学校へ。

校長室で名物でもある色々なお茶を頂きました。セットがすごい。さすがは、お茶の名産地〝福建省〟です。そして、李さんが弾いているのは、かんからとほうきで作った〝二胡〟。これがまたいい音出すんです。

僕も手取り足取り伝授して頂き、トライしてみましたが、これがなかなか難しい(笑)。

【ライブ@福州 李超ギターセンター】

昼食には100年も続いているという魚のお店に連れて行ってもらいました。スープの中にすり身にし団子状の魚が入っています。

昔からある住宅の路地にも。もちろん、それぞれはリニューアルされ、レストランや博物館などに変わっていましたが、当時に思いを馳せます。

50人ほどの学校内にあるホールでの開催です。当然のことながら、二胡との共演もありました。写真はリハーサル風景です。

もちろん、李さんのコーナーも。ギターと二胡の弓を使った奏法。

夜は街に繰り出し、「お疲れ様でした~!」
向かって左端から2番目のスタッフは、日本のアニメで日本語を覚えたんだとか。結構、日本語の単語を知ってましたねえ。おそるべし、アニメ!(笑)

そして、中国の最南端〝海南〟へ。
この続きはまた次回に。

■Ryntenライブスケジュール
・6月3日(土)京都「都雅都雅」
・6月4日(日)福井越前「ソバーズ」
・6月17日(土)鳥取「大輪路ルルカフェ」
・6月24日(土)千葉九十九里「シーブリーズ」
・7月1日(土)福岡朝倉「音茶」
・7月15日(土)静岡浜松「なんでモール」
・7月16日(日)福山「とおり町交流館」
・7月22日(土)岐阜高山「ピッキン」
・7月23日(日)三重志摩「プルーフ」
●北海道ツアー
・7月5日(水)と6日(木)釧路
・7月8日(土)札幌「札幌スクールオブミュージック&ダンス専門学校7F LS-1」
・7月10日(月)富良野「きつつき」
・7月11日(火)増毛「牛田屋」

■アルバム情報
Eternal(エターナル) - Rynten plays Teresa Teng –
テレサ・テンとの夢のコラボレーションをスペシャルトラックとして収録。

【譜面集『Eternal Rynten plays Teresa Teng』】
『Eternal Rynten plays Teresa Teng』譜面集が出ました!、自信作です。
何が自信作かというと…非常に読みやすく見やすい!実際に楽曲も素晴らしいものばかりですから、是非弾いてみて下さい。

One thought on “Rynten ゲスト #452 PANTAさん pt.1”

  1. >>頭脳警察、PANTAさん

    ・・・・・・すごい、言葉になりません。知ってますよ、伝説のバンドですから。しかし、「頭脳警察=怖い」というイメージしかありませんでした。PANATAさん・・・・あんな素敵なおしゃべりのできる方だったんですね。また高校時代の話になりますが、ちょうど日本のロックの黎明期。私はフォーク志向だったのですが、ロック好きの悪い友達に誘われて、大学の学園祭やら野外コンサートに連れていかれました。懐かしい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です