以前、東京で〝梅の華〟がちょっと季節外れに早々と1月のあたまに花を咲かせた、狂い咲きか?という話をしました。今は季節的に〝梅の到来〟といったところでしょうか。如何お過ごしでしょうか?
僕が大好きなラジオ番組があります。中央FMではないのですが、〝大沢悠里さん〟という方が〝大沢悠里のゆうゆうワイド〟という番組を30年間やられてました。それがいよいよ幕を閉じるそうです。家で聴く事はないのですが、車に乗ると殆どはこの番組を聴いている、という愛聴者の一人です。さすがに「毎日4時間半の生放送はきつい」。70才を越えられていますので、次の世代にバトンタッチ?次のパーソナリティーも決まっているそうです。あの独特な声が聴こえなくなるのは、ちょっと寂しい気もします。かつて、〝オールナイトニッポン〟という番組がありました、が、皆さんディスクジョッキーのプロでした。当時、広島に住んでいた僕が中継局なしで直接聞いていた…ノイズの中から聴こえてきた〝糸井五郎さん〟〝カメ&アンコーさん〟の声を思い出します。
お便りをご紹介します。
・TAKさんから、以前僕が「リスナーの方同士のコミュニケーションが先輩・後輩の様だ」と話した事についてのコメントです。『今は、他人とコミュニケーションしなくても情報を入手出来きますが、昔はラジオ・友達・先輩・後輩から教えてもらうのが常でした。そうやってビートルズを知りましたし、ギターを知りました。この番組はそういう事を思い出させてくれます。』
ー嬉しいご意見です。ありがとうございました。
■Ryntenゲスト
今週も《木村大》さんにお越し頂ました。
先月リリースされたニューアルバム《ECHO》から《サン・バースト(Sun Burst)》をBGMにスタート。今回のアルバムは1曲目と最後はオリジナル、間には色んな人が書いた色んな時代の曲で埋められています。3年前の《HERO》はロックナンバーが多く、《ONE》はソフィスティケートされている面が多い。
倫『今回は3部作と言ってたけど“HERO”を創る時から構想はあった?』
大『デビューして17年間の道を巡り、今の自分は代表作を“こんな風にアレンジする・こう表現する”というところに落ち着けよう、と朧げながらありました。』
倫『他の楽器を入れて演ろうという方向性も?』
大『幾つかはアンサンブル・バンド形式で、そんな想いがありました。』
かなりの手練なミュージシャンが起用されています。先週は、“G-クレフ”のメンバーでもあるピアノの《榊原大さん》についてお聞きしましたので、今週は、パーカッションの《仙道さおりさん》ベースの《森田晃平さん》についてお聞きしたいと思います。先ずは“仙道さおりさん” から。
大『彼女の演奏、大好きなんです。僕たちが歌の代わりにギターを奏でるのと同じで、彼女が叩くだけでメロディーが浮き立つし、それが心地よくて「音楽で恋をする。」というのを感じる瞬間があって…。』
倫『それは気遣い、思いやりでしょうね。抑えなければならない時や前に出なければならない時のバランスが取れてる。それが“テクニシャン”と呼ばれる所以なのかもしれない。』
大『はい。僕から「こうして下さい」と一度も言ったことがない。何を演っても気持ちがいいから。出会えた事が嬉しい。』
倫『ベースの“森田晃平さん”、先週聴いた《アランフェス》では、いい入り方をしている。「お〜、こう来るか?!」とか。場面の切り替えも凄い。』
大『彼は“プリミティブオーケストラ(Primitive Art Orchestra)”と言う自分のバンドで、一昨年のJAZZの世界で賞を頂き、アルバムが評価されたりしています。』
そんなミュージシャンに囲まれて伸び伸びと演奏する。そしてもう一人、プロデューサーの《澤近 泰輔(さわちかたいすけさん》がいます。僕は、この方とは長年のお付き合いをしていて、よく存じ上げています。
今日の1曲目は、“澤近さん”がアレンジした曲《さくらさくら》。
曲を聴き終えて…
倫『こう来たか?!と。』
大『今回のアルバムでは一番クラッシックギター、という感じかな。』
倫『これを聴いてみんなが思い浮かべるのは“琴”だと思う。それを彷彿させる部分があると「やっぱりクラッシックギターだな。」と。スティール弦では表現出来ない部分がある。アルバム全体を通して半分がギターソロ、他は、別な楽器が入る。個人的な意見として、ギターソロの中では1・2・3弦のプレーンな弦と4・5・6弦の巻弦の味の違いが凄く出ている弾き方であり、アレンジでもある。』
大『この曲をもらった時「すぐには弾けない」と見た瞬間に分かったので「2週間〜3週間くらい弾かせて下さい。」と。それで出来ました!』
倫『2週間〜3週間しかかからないのが凄い。』
大『毎日弾いてました。練習する時も先ずこの曲から始めるという日々を過ごしてました。』
日本人だからこそ元々流れてる血があるから、そんな短期間で仕上がったんでしょうね。異色と言えば異色です。
倫『今回のアルバムは、選曲も含めアルバムとして楽器構成や曲調も幅広く楽しめる。』
大『デビューして17年の歩みを一枚のアルバムに集約させたかった。これまでの代表曲、自分のルーツとしてある“日本の心”“クラシック”“JAZZ”などだったり、自分が持ってるところに着地させたい、と思いました。』
このアルバで通算10枚目だそうです。
倫『以前弾いてた曲を改めて録り直したりすると、自分の違いというものが分析できる。その時に〝今の方がいい〟〝あの時の方がよかった〟ってどっちに傾くことが多い?』
大『今の方がいい。』
“大くん”のファンクラブ会報誌の中でピアノの“榊原大さん”が「若い頃に持っていた狂気を失っていると感じる時がある。でも“大くん”にそれを感じるんだ。」と、面白いことを言ってました。
倫『僕も全く同意見で、それを失った自分は悪いのか?そうじゃない。失ったのは残念だけど、年と共に違うものが出てきた。だから17才でデビューした“大くん”が今の自分を聴いて、そう感じる時があるんじゃないかな。』
大『デビューした当時は、ガムシャラに弾いてました。クラッシックギターにドップリで、その世界しか知らない少年がギターを弾いている、という感じ。リズムとかよりも、書かれている譜面に忠実である事だったり、そこで感じる起伏などを表現する事ばかりに目がいってて、〝音楽の三要素(リズム・メロディー・ハーモニー)に意識していたか?〟というと感覚的に弾きまくってた感が強い。』
倫『みなさん、ご本人が感じる違いも是非感じ取って下さい。』
最後に、オリジナル曲《インナーサウンドスケープ(Inner Soundscape)》。
収録を終えて…
昨年も何ヶ月所かジョイントさせて頂き、その度に「何を演ろうか?」「次はどんな曲に挑戦しようか?」そんな話をしているのが楽しい。そうやって、二人で演奏できる楽曲が徐々に増えていく楽しみ、プラス、それ以上に若い彼のパワーとエネルギーを分けてもらう、という年寄りならではのジョイントの楽しみを感じさせてくれます。
演奏は言うに及ばずですが、プラスの部分もたくさん持つ、素晴らしい好青年です。
【木村大ライブスケジュール】
・2月14日(日)兵庫尼崎「あましんアルカイック・オクト」ゲスト:沖仁
・2月27日(土)福井・越前「越前市文化センター小ホール」岡崎倫典&木村大
・2月28日(日)三重・鈴鹿「どじはうす」ピアノ:榊原大
・3月20日(土)東京・町田「まほろ座MACHIDA」木村大&岡崎倫典
詳細は〝木村大〟オフィシャルHPまで。
http://www.kimuradai.com
“大くん”、ジョイントライブ、楽しみにしてます。
番組にもまた、遊びに来て下さいね。
【木村大最新CD】
ECHO
■Ryntenライブスケジュール
●ソロライブ
・2月6日(土)高知「Bee Station」
・2月7日(日)香川高松「黒船屋」
・2月13日(土)大阪河内長野「百年邑」
・2月14日(日)福岡朝倉「音茶」
・2月19日(金)岡山笠岡「カフェド萌」
・2月28日(日)岐阜高山「ピッキン」
●ギターセミナー
・2月12日(金)奈良「ビバリーヒルズ」
・2月20日(土)&21日(日)広島福山「バーカブロ」
●岡崎倫典&木村大ジョイントライブ
・2月27日(土)福井越前「越前市文化センター小ホール」
・3月20日(日)東京町田「まほろ座」
■アルバム情報
『Eternal(エターナル) - Rynten plays Teresa Teng – 』
テレサ・テンとの夢のコラボレーションをスペシャルトラックとして収録。
【譜面集『Eternal Rynten plays Teresa Teng』】
『Eternal Rynten plays Teresa Teng』譜面集が出ました!、自信作です。
何が自信作かというと…非常に読みやすく見やすい!実際に楽曲も素晴らしいものばかりですから、是非弾いてみて下さい。
本日町内会関連の役員会があり、ぎりぎりのタイミングでサイマルラジオの放送に何とか間に合いました(笑)
いつも通り、大さんとのトークを聴きながらアコースティック・ウインド
ギャ~っ、キーの押し間違えで途中で投稿されてしまいました(汗)・・・続きです(笑)
アコースティック・ウインドのホームページを見ながら小生の存じ上げない名前をネットで調べると、何と昔よく聴いたNSPに参加されていた澤近 泰輔さんなど毎週いろんな発見もあり、楽しんで拝聴しています。立春がすぎたとはいえ、まだまだ寒い日が続いています。全国の首を長くして待っているファンの為にも、元気に素敵な音楽を届けて下さい。
ここのところ、何かと良いことがなかった小生ですが、仕事から帰宅してポストを覗くと・・中央FMからのメール便が。中にはなんと、「W.C.カラス」さんのCDが入っているではないですか(ぎょえ~っ)早速、聴きました。個人的には2曲目の歌が妙にツボに・・。まさか、プレゼントに当たるとは思っていなかったので嬉しさも倍増状態です。有難うございました。
追伸、ギタリストの松原正樹の訃報がありました。倫典さんと同じ1954年生まれでした。(倫典さんが3月、松原さんが6月生まれ)最近は、少しぽっちゃりのほうがやせている人より長生きとかいうことらしいです。ご自愛ください。