Ryntenゲスト #550 押尾コータローさん 前半

4月に入り、新入社員や新入生が蠢きだす季節となりました。

いかがお過ごしでしょうか?

遅ればせながら、新しい本がリットーミュージックより出版されました。
「フィンガースタイルギターの全知識」288ページもあり分厚い。しかもCD付きでYoutubeと連動していますので奏法解説動画もご覧になれます。なかなか手応えのある本です。よろしくお願いします!

大変ご好評を頂いております。それは何か?と言いますと…「字が大きくて読みやすい!」と、好評の出どころの年齢層が分かりますねえ。ただ、分厚いだけに「重い!」と言う方も。良し悪しのある「フィンガースタイルギターの全知識」です。
どうぞよろしくお願いします。

それに関するお便りも頂いています。
KMさんから『弦は弾くだけがギター演奏でなく、タバレット・タンボーラといろんな奏法があるんですね。』
Rynten『ちなみに、ちょっと分かりにくいかもしれませんが。タバレットは、弦を叩く奏法。タンボーラとは、弦を重ねて小太鼓のような音を出します。』
KMさん『メロディー、リズム、ハーモニーが一本で表現出来る楽器、と認識しました。』
Rynten『ありがとうございます。』

■Ryntenゲスト《押尾コータローさん
現在押尾くんは、2月20日にリリースしたソロアルバム《Encounter》を引っさげてのツアーの真っ只中。今回のアルバムは15枚目。デパペペさんとのアルバムも創られたりされていますので、そういったアルバムを含めると凄い数になりますね。

新しいアルバムから《Flower》を聴きながらスタート。僕が「今日のゲストは押尾コータローさんです!」と張り切って紹介したら「いつも通り押尾でいいですよ〜」と言われ「では遠慮なく」と〝押尾〟と呼ぶことにしました。ゲストを呼び捨てにするなんて「けしからん!」って言われそうですが、ご容赦下さい(笑)。

音を聴いた瞬間「あっ、これは!」と気づく方が多いのではないでしょうか。まさしく〝押尾節〟。音に個性があります。

さて、押尾くんはギターを抱え爪引きながら、のトークです。贅沢な空間です。まずは、新しいアルバムの話をメインに進んでいきました。

倫『13曲収録で、叩き系もあればバラードも。バリエーションが多い。』
押『これまで影響された事などを押尾なりに消化して創りました。』
倫『今まで以上に音創りやエフェクトが風景・情景を描き出している。』
押『倫典さんにも〝石やん〟と可愛がってもらってる、エンジニアの〝片石くん〟。デビューから20年近くPA、レコーディングもやってくれていて、僕にはなくてはならない存在。アルバム創る度に彼もバージョンアップしてる。レコーディングディレクターも年齢が近く、70年代音楽の「〝Tears for Fears〟の様に行こう!」とミックスしたり、〝Billy Joel〟のエレピの様なコーラスをかけたりして創り上げました。』
倫『エレピ音がギター弾いてる時に邪魔にならない。でもギターが止まった時の余韻など、かなり計算されている。それによって風景が変わる。』

このアルバムの初回限定盤にはブルーレイがついているそうです。

ここで今日の1曲目。
倫『新しいアルバムから…?』
押『倫典さんと初めてあったのは18歳。それから何年か経ち今は51歳。でもまだまだ子供っぽいところも(笑)。大人な恋愛の様な、映画のワンシーンの様な曲を創りたい、と思って創りました。』

スタジオ生ライブで《シネマ》。

演奏を終えて(スタッフ達と拍手)。
押『渋く演奏した後に拍手をしなければならないパーソナリティーの気持ちが分かります。自分で拍手したくないですよ。二人で立ち尽くしてちょっと余韻に浸りたい。』
倫『いやいや、これは一緒に演ってくれて有難う。いい曲だね、という意味で。』
押『演奏して「どーよー!」ってドヤ顔してその隙間を埋める様にお客さんが拍手する。両方やらなければならないから大変。』
倫『押尾はいつも大きなホールで演るから拍手がドドーって聴こえる。今みたいにパラパラっていうのは、昔を思い出さない?』
押『パラパラでもお客さんがいればいい。一人でもライブになる。「君の為に演奏する」って。』

生ライブの楽曲の話に戻り…
倫『このシネマのタイトルの由来は?』
押『出逢い。若い時、小さい時、君のこと好き、私も好き、みたいなのもある。でも、大人になってちょっと複雑だったり…その出逢いと別れも年を重ね分かってくる。20代で観た映画を30代40代50代で観ると「なるほどこういう事か?!」と。演歌の歌詞もあの時は分からなかったけど今は分かる!』
倫『昔の映画は意味深なものが多い。「この表情は何を意味してる?」「このラストシーンって何?」とか。』
押『それが最近「そういう事か!」と分かる様になってきた。若い頃は「つまらないラブストーリーだな」で終わってた映画を観直すと面白い。』

押尾くんの世界観について。
倫『押尾の世界ってヨーロッパを感じる。特にイタリア。』
押『昔、倫典さんが「日本とヨーロッパは似ている。」って話をしていた。それが興味深くて僕も「そうなのかな。」って思った。』
倫『押尾自身創る曲は〝押尾節〟と言われるリズミック、バラードと色々あるけどアメリカ西海岸は感じない。』
押『カントリーやウエスタンとか好きだけど(ここでカントリーを弾きながら)「イヤッホー!」とならない。憧れるけどなりきれない。』

アジアに目を向けてみると。。。
倫『ミュージシャンをフィーチャリングした曲がありますね。お名前は?』
押『朴葵姫(パク・キュヒ)さん。凄く可愛らしくて綺麗でギターが上手くて若い。』
倫『クラッシック?』
押『はい。クラシックとアコギには壁があり交流がない。でも、彼女がウイーンで落ち込んでた時、ネットサーフィンしてたら押尾コータローを見つけ「凄いなこの人」とファンになってくれた。超絶技巧の曲をニコニコしながら弾いてるのを観て、僕は僕で「凄いなこの人!」って思った。そんな彼女から「曲を創って欲しい」と言われ「喜んで!」と初めて人に曲を創りました。〝弾く姿が美しい〟イメージのインスト。だから〝調和の女神〟Harmonia(ハルモニア)は彼女の為のタイトル。』
倫『ギリシャ神話?』
押『ハルモニアはハーモニー、ハーモニックス。ハーモニクスと実音を取り入れ(ここで奏法の演奏を少し)、彼女はそういう奏法は演らないけどパク・キョヒが演ったら綺麗に違いない、と。』
倫『それをセルフカバーした?』
押『セルフカバーさせられた。』

今日最後の曲はパク・キョヒさんの為に創り、セルフカバーした《Harmonia》。
この曲が流れている時も、押尾くんは自分のギターで合わせて弾いてました。

来週もお越し頂きます。
どうぞお楽しみに。

【押尾コータローENCOUNTER ツアー】
・4月13日(土)愛知「日本特殊陶業市民会館ビレッジホール」
・4月21日(日)北海道「道新ホール」
・4月27日(土)京都「ロームシアター京都サウスホール」
・5月12日(日)兵庫「神戸文化ホール中ホール」
・5月18日(土)神奈川「横浜関内ホール大ホール」
http://www.kotaro-oshio.com

■Ryntenダイアリ
【バックインタウン@東京】

今回、急遽ご一緒してくれたアナウンサーで広島の先輩である〝白井京子さん〟、そして古き音楽仲間のキーボードの〝平井宏さん〟。楽しかったですねえ。

白井さんの朗読は、〝三島由紀夫さん〟の〝橋づくし〟。この作品は読んだことはありませんでしたが、これまで知っていた三島さんのとは、また違った世界でした。

アンコールでのリクエスト「Living Naturally」。しばらく弾いてなかったので、思い出すのにちょっとだけ時間がかかりましたが、そこは平井さん。かなり助かりました〜(汗)。

長いライブになってしまい、反省しきり。。。電車の時間でアンコール途中で帰られた方もいました。気をつけます!

■Ryntenライブ
●ソロライブ
・4月14日(日)大阪河内長野「百年邑」
17:00スタート 前3,500円 当4,000円(オーダー別)
(問)同 TEL/FAX 0721-56-1107
http://hyakunenmura.com

・4月16日(火)長野飯田市「いろは亭」
19:00スタート 前3,500円 当4,000円
(問)同 TEL 0265-52-0168

・4月27日(土)宮崎高鍋「Dolphy」
19:30スタート 前2,000円 当3,000円(1ドリンク付)
(問)同 TEL 0983-22-0784 または 永友 TEL 090-1165-6752

・4月29日(祝月)福岡朝倉「音茶」
19:00スタート 前3,500円 当4,000円(要1ドリンク)
(問)同 TEL 0946-52-3672 又は フィールドウイング TEL 0946-52-3671
http://www.asakura.ne.jp/onsa/

・4月30日(祝火)大分「エフサウンドカフェ」ゲスト:三ケ尻聖一
19:00スタート 料金3,000円(ドリンク別)
TEL097-551-5380

・5月2日(祝木)奈良「ビバリーヒルズ」ゲスト:伍々慧
18:00スタート 前3,500円 当4,000円(1ドリンク+1フード=1,000円別途)
(問)同 TEL 0742-26-7444
http://flower6.jp/

・5月3日(祝金)三重四日市「ガリバー」ゲスト:竹内いちろ
19:00スタート 前3,000円 当3,500円(オーダー別)
(問) TEL 059-346-7321
http://www.galliver.gr.jp

・5月5日(日)広島「もぐらガーデン」
15:00スタート 前3,500円 当4,000円(要ドリンクオーダー)
(問)Music Bar Jugemu TEL 090-2005-8024

・5月6日(祝月)広島「Jugemu(ジュゲム)」ギターワークショップ
14:30スタート 料金4,000円(要ドリンクオーダー)
(問)Music Bar Jugemu TEL 090-2005-8024

・6月15日(土)東京水道橋「カフェらいん」…一人ステージです。
18:00スタート 3,500(ドリンク別)TEL 03-3262-4675

◆中国公演
5月24日(金)大連を皮切りに、6月9日上海まで10ヶ所のライブとギターレッスンも開催されます。

◆北海道ツァー2019〜春
6月19日(水)増毛、6月21日(金)札幌、6月22日(土)赤平、7月15日(祝月)幕別

●イベント出演
東京ハンドクラフトフェス2019@すみだ産業会館サンライズホール
日程:5月18日(土)&19日(日)
岡崎倫典は18日(土)17:20〜18:00
料金:一日券1,300円2日間通し券2,000円 いずれも税込
https://handcraftguitar.jp

●お知らせ
岡崎倫典が書き下ろした初のギター教則本『フィンガースタイル・ギターの全知識』がリットーミュージックより3月14日発売されました。3,000円+税 全288ページ 模範演奏CD付、奏法解説動画もアップされます。
奏法解説専用チャンネル https://www.youtube.com/channel/UCo1G2T06guXBHDODNzYJSDg

詳細はこちら

■アルバム/譜面集情報
Eternal(エターナル) - Rynten plays Teresa Teng –
テレサ・テンとの夢のコラボレーションをスペシャルトラックとして収録。

譜面集『フィンガースタイルで弾くソロ・ギター名曲集 珠玉のメロディ20 (CD付)』

2 thoughts on “Ryntenゲスト #550 押尾コータローさん 前半”

  1. >>ライヴ・テイクで聴く名曲
    そういえば高校時代からライヴ盤を好んで聴いていたことを思い出しました。あとFMのスタジオライヴも好きでよくエアチェックして聴いていました。まだ続くのかな。
    本日、カフェのBGMでまたいい曲がありました。知りたいけど・・。
    20代くらいの女性ヴォーカルにアコギ1本。アルペジオでも3フィンガーでもストロークでもなく指でコード弾いているだけなのですが、シンコペートしているリズムにピシっと合っていて、それだけでカッコいい。あと時々ベースが動いて、サビの最後が印象的なフレーズなのですが、そこだけ単音でヴォーカルとユニゾン。難しいことやっていなくてそれだけなのです。でも聞き入ってしまいました。トミー・エマニュエルがバッキングやったらあんな感じかな。もう1度聴きたい。

  2.  先日、宮城の某国営テレビにゲストで出演したり、某民放テレビでライブの告知が流れていた押尾コータローさん。もしかして、倫典さんもゲストで出演されたのかな?などと思ったりしてテレビを拝見しました。倫典さんとコータローさんの会話は、姉弟というよりギターを愛する仲間という雰囲気がとても出ていて音楽の楽しさが伝わってきました。
     さて、四月に入り2度も雪に見舞われた宮城、仙台より北部にある小生の住んでいる地域では、桜の開花が足踏み状態であと開花までは2・3日といったところでしょうか。昨日は、愛車4号機の定期点検の為、仙台に行きましたが満開でした。やっとライダーのシーズン到来です。今年は、久しぶりに三重県鈴鹿に8時間耐久(バイクのレース)を見に行く計画を練っています。その際、奈良のやまなみ工房(以前、押尾さんのゲストで倫典さんも訪れた障がい者施設)や、四日市ガリバー(以前、亀山市に単身しているときまだ倫典さんを存じ上げておらず訪れたことがなかったので・・)などと考えています。
    もっとも、希望のチケット(メインスタンド席)ゲットとうまく連休が取れた場合ですが・・・(ちょっと心配)
     早くこいこいお正月♫ならぬ夏休み~(笑)

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