Ryntenゲスト ~Vol.205:中川イサトさん 1週目

【河童のひとり言】
とある大学のアンケート調査によると、ロンドンオリンピックで感動した度合いの上位は女子で独占されたそうです。28年ぶりにメダル獲得の女子バレー、惜しくも決勝戦で破れてしまったサッカーのなでしこジャパン、そしてメダル初獲得の卓球女子団体と、確かに日本人の女性選手の活躍が目立ったオリンピックでした。ふと思うと、ギタリストとして活躍されている女性の方はそれほど多くありません。スポーツばかりでなく、アコースティック・ギターの世界で活躍する女性が多く現れてきてくれたら、と思う倫典でした。

【今週のRyntenNews】
あれよあれよと言う間に夏も通り過ぎ、2012年も残すところ4ヶ月を切りました。如何お過ごしでしょうか?

先日より、アルバム《ETERNAL》のマッチングスコアーブック“譜面集のプレゼント”に、たくさんのご応募を頂いております。その総数、10,000…と言いたいところですが、そこまでは…(笑)。

メッセージを添えて頂いておりまので、いくつかご紹介します。
・‘和歌山のKん’『倫典さんの譜面集がなかったら、僕の人生は考えられない、』
・‘東京のCさん’『アレンジがとても素晴らしく、音色に癒されます。』
・‘東京のOさん’『番組のYoutubeは参考になる場面がたくさんで、眼から鱗状態です。』
・‘福岡のIさん’『元来すばらしいメロディーメーカーだと確信しています。倫典さんの世界観のあるオリジナル曲を期待してます。』
・‘兵庫のMさん’『私の最高のギター教材です。名作映画音楽の教材も聴いてみたい。』
・‘千葉のMさん’『倫典さん独特のストローク音をもう一度細かく解説して下さい。』

みなさん、ありがとうございます!また来週もご紹介させて頂きます。

■Ryntenダイアリーです。
年に一度夏に開催されている《野反湖フィールドフォークコンサート》今年も行ってきました。

今回で27回目。凄いですね。

地元スタッフのみなさんのパワーは、全開!
昨年は前日から雨に見舞われ、屋内でのコンサートとなってしまいましたが、今年はいいお天気で…と言うよりも、よすぎる程のお天気でした。

コンサートが終わる頃には、スタッフはもちろん、出演者もお客さんもみんな日焼けで顔が真っ赤。
中には短パンをはいていた人の足が真っ赤になっている人も。。。きっと痛いだろうなあ。

今年は、マンドリンの巨匠“宮崎”さんとギターの“古橋”さんにも1曲だけお手伝い頂き、このコンサートならではのセッションも演らせてもらいました。

ソロステージは、もちろんいつものメンバーとバンドバージョン、キーボードに平井さん、パーカッションや色々な楽器を操る土屋さん、パーカッションは河野さんです。コーナー最後の曲《Living Naturally》ではチェロの“早川”さんにも参加して貰いました!
本当に楽しかった!

毎年通り過ぎる“八ッ場ダム”。去年は工事が止まっていたけど、再開されかなり進んでいましたね。
複雑な思いが…。


翌朝は、野反湖でスタッフ手づくりの朝食を頂き、長野県佐久へ出発。
今回で2回目のライブやらせていただく、《れもん》。本当に和食の美味しいお店です。

着いて早々にお昼を御馳走になってのですが、これが美味しくて美味しくて…。
ライブ前はほとんど食べない僕ですが、平らげてしまいました。
ライブは、盛り上がりましたよ。

“れもん”では、いつも休憩時間に飲物と軽食のサービスがあります。今回の軽食には、なんと“まつたけのおにぎり”が…。
みなさん、しっかり食べて飲んでましたねえ。
打ち上げも美味しい料理の数々が登場。
食べてばかりの一日だったような。。。

翌日はギターのメンテに‘SUMI工房’へ。
途中、いつも通るたびに気になっていた‘津金寺’に立ち寄ってみました。
威厳がありましたねえ。

今回はゆっくりと見る事が出来なかったので、今度ゆっくりと見てみたいなあ。

■ライブスケジュールです。
・恒例となった、僕の番組にもゲスト出演してくれた‘打田十紀夫’君とのジョイントライブツアーです。
 9月8日(土)福岡・朝倉「音茶」
 9月9日(日)岡山・倉敷「ヤマハホール」
 9月10日(火)名古屋「パラダイスカフェ」
・若手ギターリスト‘伊藤賢一’君とのジョイントライブです。
 9月21日(金)兵庫・明石「ブルードアー」
・ソロライブです
 9月22日(土)和歌山「オレンチ」初めてライブをやらせてもらいます。
 9月29日(土)京都「都雅都雅」
・イベント出演:打田君のジョイントライブです。
 9月30日(日)大阪・南港 ATCホール内「Dホール」

●ライブにご来場の皆様へお願い●
ライブ中は録音や撮影は禁止です。
ステージに上がったり、ギターや機材に触ったりしないで下さい。
楽器はとてもデリケートで、なによりアーティストの命です。
マナーを守り来場者皆さんが心地良く楽しめるライブになるようご協力ください。

http://www.rynten.com

■アルバム情報
Eternal(エターナル) - Rynten plays Teresa Teng – 
テレサ・テンとの夢のコラボレーションをスペシャルトラックとして収録。

【譜面集『Eternal Rynten plays Teresa Teng』】
『Eternal Rynten plays Teresa Teng』譜面集が出ました!、自信作です。
何が自信作かというと…非常に読みやすく見やすい!実際に楽曲も素晴らしいものばかりですから、是非弾いてみて下さい。

【Ryntenゲスト】
今週と来週は、ゲストに“個性的な音色とフレーズ”の《中川イサト》さんをお迎えしています。
僕のギター人生の師匠でもある、この方に来て頂かないと片手おちではないか…?!
やっと来て頂けて、ホントに嬉しいです。

新しいアルバム【Sketch】の“Little Horse”に乗って登場。記憶をたどってみると、イサトさんと二人で音楽の話をした事も楽器屋さんに行った事もないんです。
初めて出会った時も、いきなりプラモデルの話しでした(ちなみに、僕ら二人とも船や飛行機が大好きなんです。)。

イ『音楽の話は当たり前の世界、おもしろないから全く違う話しもありとちゃう?』
倫『いや、日本のフィンガースタイルのインストゥルメンタルの世界を創り、牽引してきたのがイサトさんだから、そのあたりの話も聴きたい。』
イ『じゃあ、ちょっとやったらええ?(笑)』

という事で新らしいアルバムについてちょっと。

イ『創ったのは6年ぶり。60才前になった時に「無いものがある…何が足らんのかな?」と考えた時、それは《音色》やった。「音だけで日本人を感じれるもの、“音色”を“和”の方向に持っていきたいな。」と。』
倫『イサトさんの世界はこれまでも“和”だと思ってたけど、最近ライブに行って「‘音づくり’も変わり随分柔らかくなったな。」とって感じました。』
イ『それは“ミュート”。低音だけというのは今までのスタイルだけど、6本は消せない。上を何とか消そうと考えてたら、“紙テープ”に至ったわけ。“紙テープ”を挟み込むと上をミュート出来る。ビニール・プラスチックとかあるけど、素材にこだわる方やから“紙”が一番よくて、幅は“5mm”。4mmだど実音が出るし、6mmだとポコポコミュートして音程がようわからん。』


そんな“こだわり”が詰まったアルバム【Sketch】から、2曲目は“Hazy Moon”。

倫『この曲も“5mm”の“紙テープ”で音を止めて…ですね。ちょっとクラッシックに寄ったサウンドだけど、それとは違う。』
イ『スティール弦の“芯の音”のまあるい“音色”。』
倫『弾く時のタッチ・メロディーそのものの“音”がやさしいから、伝わり方が余計にやさしい。“音色”がまるい分サスティン・スティール弦が短い、そうすると次の音が出るまでに微妙に隙間ができる。だからリバーブ等をかけた時、奥行きが見えるし心地いい。逆に言えば、リバーブの深さや長さにかなり神経を使うでしょう?』
イ『使う。』
倫『本来そういうことろに神経を使うべきなんだけど、みんな指さきにばかり気がいってて…。』
イ『まあ、苦言を呈するわけではないけど…。若いギターリストも増えて、彼らの音を聴いてみるとみんな一緒に聴こえる…という事は曲じゃなくて、タッチが一緒で基本的に弱い。弦しか鳴ってないからサウンド・音的に面白くない。』
倫『あと楽曲もみんな同じようで。』
イ『確かにね。』
倫『タイトルでも、雰囲気でつけてるから「何が言いたいのか?」が分からないし、曲とマッチしていなかったり…。イサトさんもよく外国の言葉を漢字で書いたりするじゃないですか。』
イ『それはこだわりやろね。ジャケット・曲名・音楽内容全てに‘自分’が無いとおかしい、自分が存在し初めて作品として出す。そういう意味で曲名もこだわってつけたい。それをライブで「次は○○演ります。」となった時、お客さんに「ん?」と思わせる…そんなんが必要な気がするし大事やな、と。』
倫『タイトルを並べるだけで、色が出てるじゃないですか?若い人の創ったアルバムは、タイトルを見ても全然景色がなく、その人が無い…音を聴いてみるともっと無い。「なんでそんなに急いでアルバムを創らなければならないの?」っていうケースが多い。』
イ『僕らの時代と違って育ちも含め、あまり面白い生き方してないんだよね。○○高校に入り勉強して大学に行って、ごくありきたりの人生をおくる。それからだと回りの環境も含め、人生を面白く出来ないのよ。昔の様に、絵を描く人も物書きも教師や親に怒られようが何しようが、好き勝手に無茶苦茶な事をやった人の方が、面白い。』
倫『そうやって育ってきた子供が少年・青年を過ぎ、今、いい年を迎えて…。』
イ『そう、いい年よ。第4コーナーよ。』

と、爆笑したところで、その第4コーナーに入ったイサトさんの2曲目は“蒼空(そうくう)”。

倫『イサト節がすごい。サウンド・楽曲とアーティストが一致する人が少ない中で、音が出た瞬間「あっ、イサトさんだ!」って分かる。紙テープであろうが何しようが、新しい曲であろうがイサトさんが全て出てる感じがする。今のアコースティックシーンへの苦言でもあるけど、もう少し個性があってもいいのかな、って。』
イ『僕らは長い年月かけて活動してきて、最終的に今やってるものを見つけた。という事は若い世代もこれから10年・20年やっていったらわからん。ただし「最初から考えながらやれ、自分というものを!」やね。』

『話は弾んでいますが、この続きはまた来週に。』となったところで、

倫『また来週来て下さい。』
イ『この暑いのにまた来るの?』

と言われてしまいました(笑)。
イサトさんも間もなく中国ツアーに出発。
今は色々と問題もあるので心配ですが、そのあたりもじっくりと聞いてみたいと思います。

中川イサト最新アルバム【Sketch】

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