映画『バンバンクラブ』

木曜日にお届けしている映画コーナー「アルバトロスのライフイズムービー」、

今回も中央区の映画配給会社アルバトロスの三上昌弘さんにご登場いただきました。

今回三上さんがご紹介してくださった映画は『バンバンクラブ』

前回ご紹介した5デイズに続いて、今回も戦場が舞台の映画です。

そして、この映画も実在したカメラマン達の視線で描かれています。

 

1990年。アパルトヘイト末期の南アフリカは、激しい内戦状態にありました。

人種隔離政策のもと苦しい思いをしてきた人達が、

同じ人種同志でも、いがみ合っていたなんて、過酷です。

そんな様子を世に伝えようと奮闘していたのが

“バンバンクラブ”と呼ばれた4人の戦場カメラマンたち。

彼らは助け合い、競い合い、危険を顧みずに戦いの瞬間をカメラに収めていきます。

 

メンバーの一人、グレッグは、人が炎に包まれる瞬間を撮り、

ピューリッツァー賞を受賞。 カメラマンとして注目を集める一方で、

人の死を目の当たりにし、自分たちもいつ命を落とすかわからない状況のもと、

神経をすり減らしていきます。

葛藤を繰り返すのはグレッグだけでなく、他のメンバーも同じ。

そんな中、メンバーのケビンが撮影した“ハゲワシと少女”が、

またピューリッツァー賞を受賞。

この写真は報道か人命かという論争を呼び起こし、

ケビンはもちろん、4人は共に心のバランスを崩していきます。

 

真実を伝えたい気持ち、瞬間を捕えたいという野心、

そんなカメラマンの強い気持ちさえも萎えさせてしまうのが戦争なのですね。

この映画は内戦の様子も精密に描かれていて、

内戦だからこその怖さが伝わってきます。

生身の人間がぶつかり合う様子は、最新鋭の兵器よりも、醜くて恐ろしい…

 

そんな中、4人のカメラマンは、どうなっちゃうのでしょう?

ぜひ、映画をご覧ください!

 

主演は『父親たちの星条旗』のライアン・フィリップ、

『ウォッチメン』のマリン・アッカーマン、

『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』テイラー・キッチュ。

 

テイラー・キッチュってカッコいいな~と思っていたら、

『ジョン・カーター』にも出ているんですってね!

三上さんもカッコいいって言っていたんで、

男性にも受け入れられるキャラなのかしらん。

彼、ちょっと、注目です(^^)v

 

アパルトヘイトのことは知っていても、

この内戦のことはほとんど知らなかった私。

無知は恥ずかしい限りですが、

この映画のお蔭で知ることができてよかったです。

“バンバンクラブ”のメンバーが自らの命を懸けて伝えようとしたからこそ、

この映画が生まれたことを思うと、彼らの功績って、すごいですよね。

 

バンバンクラブ、ありがとう。

 

三上さんも、いい映画を教えてくれて、ありがとう。

『バンバンクラブ』は現在ヒューマントラストシネマ渋谷にて

好評レイトショー中!

どうぞお見逃しなく!!

 

(聞き手 木之下貴子)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です