木曜日にお届けしている映画コーナー「アルバトロスのライフイズムービー」、
今回も中央区の映画配給会社アルバトロスの三上昌弘さんにご登場いただきました。
今回三上さんがご紹介してくださった映画は『5デイズ』
去年10月に公開になった話題作が、いよいよDVDに!
2008年8月8日に勃発した、ロシアによるグルジアへの軍事介入=
ロシアとグルジアの5日間戦争を描いた映画です。
2008年8月8日。この日は北京オリンピックの開会式が行われた日です。
私もテレビの画面を見入っていました。
後に、替え玉歌唱などで批判を浴びたりもしましたが、あの時は
張 芸謀氏プロデュースの圧倒的な演出に惹き込まれたのを覚えています。
平和の祭典の裏側で、戦争が起きていたなんて、残酷な話です。
ソビエト崩壊前はワルシャワ条約機構で同盟を組んでいたロシアとグルジア。
ワルシャワ条約機構とは敵対関係にあった、アメリカを中心とするNATO。
グルジアは独立後NATOとの関係を深めて行き、それがロシアの逆鱗に触れた…。
どうやら、戦争の原因はその辺りにあるようです。
なので、ロシアとグルジアの戦いでありながら、
ロシアとアメリカの戦いでもあった、ということにもなりそうです。
映画は最前線で取材を続ける、ジャーナリスト達の目線で描かれています。
戦火の中ではジャーナリストといえど、安全は保障されません。
それでも、なんとか現実を伝えようとするジャーナリスト達。
しかも主人公はフリーのジャーナリスト。
取材した素材を命がけで守り、報道してくれるメディアを探す…。
もっと楽な生き方もあるだろうに。
彼らのジャーナリスト魂は、心にビンビン響いてきます。
そして、この映画のスゴイところは、なんと戦闘シーンの撮影に
グルジア軍が全面協力をしているところ!
普段戦争映画をあまり見ない私は
「最近のCGって、こんなにリアルなんだ」と驚いていたら、
すかさず三上さんが「あれがCGではありません」。
うわぁ、どうりで迫力があるわけです。
史実に基づく映画ではありますが、
実際に戦闘機がビュンビュン行き交っていたりすると
今、戦争が行われているかと思うくらいリアルで、怖かった…
なぜ、この戦いが起きたのか、
戦いの裏にはどんな現実があるのかなど
池上彰氏による解説が、セルDVDには付いています。
史実を知った上で映画を見るのと、そうでないのでは
映画への理解が全く変わってくるハズ。
なかなか気の利いた、オマケですね、アルバトロスさん!
グルジアでは、この戦いが原因で多数の難民が発生。
今でも、状況が落ち着いていません。
グルジアは私達にとってあまり身近な国ではないかもしれないけれど、
現実を知っておくことは、とても大切だな、と今感じています。
私もこの映画を通して、あまりよく知らなかったグルジアのこと、
5日間戦争のこと、知ることができてよかったです。
三上さん、どうもありがとうございました。
さてプレゼントのお知らせです。
『5デイズ』のDVDを1人様にプレゼントします。
ご希望の方は、住所、氏名、メッセージを明記して
「ライフイズムービープレゼント係」までご応募ください。
メールアドレス:voice(アット)fm840.jp ※アットは@に置き換えてください
締め切りは 3月 7日(水)、発表は発送をもってかえさせていただきます。
ご応募お待ちしています~!!
(聞き手 木之下貴子)